こんにちは、松波慶次です。
今回は、京極堂シリーズ第3弾『狂骨の夢』をご紹介します。
京極堂シリーズ第1弾の記事はこちら↓
【姑獲鳥の夏】事件か?はたまた怪異か?辿り着いた先の切ない真相とは?
第2弾はこちら↓
【魍魎の匣】バラバラ殺人!新興宗教!誘拐事件!すべては魍魎のせい?
以下ネタバレ注意です!
タイトル:狂骨の夢
著者:京極夏彦
あらすじ
ある小説家が、関口に相談をした。その内容は、奥さんの様子がおかしいというものだった。
8年前の兵役忌避者の首なし死体、金色髑髏の事件、集団自殺……
まったく関わりがなさそうな事件や出来事の数々が、薄気味悪い姿を露わにしていく。
すべては、髑髏だったーー。
感想
今作、いままで以上に色々な事件が絡み合って複雑だったため、あらすじがあらすじらしからぬ状態になりました(^^;
話の肝は、「髑髏」。
髑髏に翻弄された人々が大勢出てきます。
ちなみに、私が前作『魍魎の匣』で気に入った人物、鳥口は今作に出てきませんでした……。結構ショックです……。
もしかして、あの作品にしか登場していないのかなぁ?
そうだとしたら、やはり、ショックだ……。
まぁ、鳥口は出ませんでしたが、今作でも自称名探偵の榎木津はハチャメチャに暴れてくれました。巻を追うごとに、榎木津の破天荒さが増してきていると思うのは私だけでしょうか?(笑)
でも、榎木津のことは大好きなので読んでいて楽しいです。
その場に似つかわしくないことばかり言うのも、榎木津の良さ。次作での迷(←)活躍も楽しみです。
ちなみに、今作、京極堂が登場するのが遅かったです。
名前は出てきても、姿が出てこない。作品の半ば頃だった気がします、登場したのが。
でも、京極堂だからそれも頷けてしまいます。
表で活躍するけど、その潜むような日常、陰の中で生きるような姿は、目立ちすぎない。
派手に登場しない。ひっそりと、現れる。
他のキャラの濃い人物たちが前半盛り上げていますし、京極堂が最初から理詰めをしなくても十分面白いってことです(笑)
あ、それと。
私の関口に対する宙ぶらりんの思いが、「好き」に振れました。
なんでしょう。
京極堂や木場、榎木津にけなされている姿がかわいそうだとか、そういう同情の気持ちではないのですが、なんだか構ってあげたくなるといいますか。
3人の猛攻から庇いたいのかな?(笑)
とにかく、関口に対して好感を持てました。
次巻でも、きっと関口は苦労するでしょう。破天荒で意味不明で自分勝手な友人たちに振り回されて。
だから、私は読みながら関口を応援します(^^)/
次はどのような事件に巻き込まれていくのか。
そして、榎木津はどのような面白い発言をしまくってくれるのか。
楽しみです♪
京極堂シリーズ4作目の読書記録はこちら↓
【鉄鼠の檻】土砂に埋もれた蔵と坊主殺害と謎多き寺……ミステリー大作
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