こんにちは、松波慶次です。
今回ご紹介するのは、夏にぴったりなホラー小説『残穢』です。
以下ネタバレ注意です!
タイトル:残穢
著者:小野不由美
あらすじ
ホラー小説家である「私」は、読者からの恐怖体験を募っていた。ある日、久保という女性から奇怪な話を聞く。それは、アパートの自室で「畳を箒で掃くような音」がするというもの。
しかし、その奇怪な現象はアパートの他の部屋でも起きていた。
原因は何か? 過去を遡り辿り着いた恐怖の源とは?
感想
私はホラー小説は好きですが、怖くて夜に読むのを避けました笑
電車の中という、人がいるところで読んでもゾッとするのに、それを夜に読むなど恐怖が増長します。悪夢を見そうです。
そのため、日中に読み進め、読了。
感想としては、怖かったけど思ったほどでもなかった、です。
最初、読み進めて「箒で畳を掃く音」が「首を吊った人物の帯が畳を擦る音」だと分かったときは、とてもゾッとしました。それは、ストーリーの中で事実を知った人も相当ゾッとしただろうと思うほど、ひんやりと冷たいものが背を撫でました。
そこが「ゾッ」のピークでしたね。その後ももちろん怖いのですが、「ゾッ」が続くかと思いきや「あー怖いなー」という軽い感想になりました。
穢れの伝染。それに触れたものが行った土地、関わった建物にも穢れは残る。そして、新たな怪異をもたらす。誰彼構わず穢れに巻き込むのは「呪怨」と同じですね。
ジャパニーズホラーの「呪怨」。私はあれが邦画ホラー恐怖度第一位だと思います。それほど怖かった。作中には(解説だったかな?)「呪怨」や「リング」の話も少しあるので、そちらも楽しめます。
私にとっては今作、「怖かったー」くらいの軽いものでしたが、やはり夏にホラー小説を読むのは涼やかで楽しいです。
ぜひ、残暑のいまのうちに手に取ってみてください。
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