【踊り候え】画家・鴨居玲のエッセイ!高い筆力とお茶目な人柄

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こんにちは、松波慶次です。

大好きな画家・鴨居玲がエッセイも書いていたということで、エッセイも読んでみました。

高い筆力に驚き! 人柄も知ることができて、とても楽しめる1冊でした。

以下ネタバレ注意です!

タイトル:踊り候え
著者:鴨居玲

目次

あらすじ

画家・鴨居玲のエッセイが「私の村の物語」「それも人生、これも人生」「画家の声」の3つの見出しにわけて収録された1冊。最後は「追想」として、鴨居の姉・羊子などの文章が綴られている。

鴨居がいた村のこと、鴨居が普段思ったこと、鴨居の「描く」ことに対する考え方など、人柄や思想がわかる。

感想

まず読んでみて思ったのが、「鴨居玲って文章上手いな~!」でした。画家であるけれど、文筆家のように読みやすく、言葉選びも面白い。

ご本人のチャーミングさもあって、ついふふっとなってしまうほど楽しいエッセイでした。例えば、新幹線に乗ったとき。おばさま方が賑やかに話しているのを「うるさい」と感じた鴨居は、「彼女たち」と書いたあと「あいつ等」と呼び方を変えていて、心底嫌がっている鴨居の姿が浮かんだり、切り替わりの早さや言葉のチョイスもあって、面白く、また、「鴨居玲はほんとお茶目だな~」といまは亡き鴨居に思いを馳せたりしました。

文章だけでなく、鴨居のデッサンなどもところどころ収められています。印象的だったのが、最後のほうに収められていた「手」です。白黒なので定かではないのですが、寂しげで、朽ちているようで、死んでいるようで、どこか未完成のような、虚しさなどが伝わってきて、そのページを開きながら、自分の手も同じようなポーズをとってしまいました。そうですね、「寂しい感じ」というのが一番しっくりくるかも。

本の中で、鴨居が大切にしているものとして高橋和巳さんの言葉を紹介しています。何度か登場するのですが、何度読んでも「いい言葉だな」と思います。それが下記です。私も、大切にしたい言葉だと感じました。

どんなに意地になっても、人はたった独りでは生きてゆけない。だが人の夢や志は誰れにも身替りしてもらうわけにはいかない。他者と共に営む生活と、孤立無援の思惟との交差の仕方、定め方、それが思想というものの原点である。さて歩まねばならぬ(『踊り候え』P147)

鴨居のエッセイを読んで、ますます鴨居の絵をもっと見たくなりました。実物は見たことがないので、鴨居の絵を飾っている美術館などに行って、ぜひ見てみたいと思います。

エッセイの読書記録はこちら

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