こんにちは、松波慶次です。
映画化もされたホラー小説『近畿地方のある場所について』を読みました。
以下ネタバレ注意です!

タイトル:近畿地方のある場所について
著者:背筋
あらすじ
オカルト誌の編集者・小沢くんとともに近畿地方の●●●に関する不可思議な話を検証した私だったが、その小沢くんが行方不明に。
小沢くんを探す私のストーリー。そして●●●に関する不可思議なエピソードがまとめられた1冊。
最後、バラバラだったそれぞれの「怪談」「怪異」が結びつく。
感想
なんと感想を綴ればいいのか。まず、ホラー小説としては怖くないです。夜寝る前に読むと、何かいるんじゃないかと本から視線を外すのが怖くはなりましたが、背筋が凍るとか、冷や汗が出るとか、ドキドキするとかの怖さはありませんでした。
といっても突然ホラー系のイラストがあったりなど、夜に読み進めづらくて、ちょっとずつ読み進め、最後半分くらいは日中に一気に読みました。日中に読むとまったく怖くなく、面白いかといわれると、最後、すべての話がつながったときは「なるほどー」とはなりましたが、そのくらいの感想でした。
しかも、ちょっとずつ読み進めてたからか、最後にすべての話のつながりが見えたときに、本の最初の方にあった話が自分のなかで記憶が曖昧であったりして、「そうか!」という気付きも弱く。時間的要素だけでなく、本の内容自体の印象が私にとって弱かったのもあるのかもしれません。
この本は、ちょっとずつ読み進めるよりも、一気に読んだほうがそれぞれのオカルト話を覚えていられて、よりラストを楽しめるかもです。
怖くない、という感想とは矛盾しますが、ストーリー全体というよりも、本のなかに少しずつ収録されているそれぞれのオカルト話は、ホラー感があって面白かったです。怖いわけじゃないんですけど、「あぁ、ホラー小説読んでるー」って感じでした。
私が読んだのは単行本ですが、本の後ろ側に袋とじがついていて、各オカルト話に関係する写真などが載っています(私は本文を読み終わってから写真を見ました)。文章ではなく写真として見るので、きっと夜に本文+写真を見たら、もっと「怖さ」を感じるかもしれません。