こんにちは、松波慶次です。
カンフー大好きな空手経験のある女子高生がカンフーの達人のもとで修行する、カンフーに関する情報量満載のアクション小説です。
以下ネタバレ注意です!
タイトル:カンフーガール
著者:八神かおり
あらすじ
女子高生・白石良子は大のカンフー好き。空手経験があってヤンキー姉ちゃんにもひるまない度胸もあるしぶちのめす技術もある。
そんな良子は近所のラーメン屋の店主でありカンフーの達人でもある男に弟子入りし、カンフーを習うことに。
カンフーや拳法、武道系の知識満載のハラハラアクション小説。
感想
いやー情報量がすごい! なにって、カンフーや拳法の。情報量が、すごい!(2回目)
そしてその情報が、役に立つ! 私は武術を学んでいるのですが、学んでいるようなことが小説の中でも描かれていて、「あ、あのことかな」「これはあれを指しているのかな」と思うところがビシビシありました。
テレビとかでやってる不思議な武術体験。あれは実際にあるんですよね。身をもって経験しているので、本作に描かれている「え、そんなことありえる⁉」みたいな内容も特に疑わずに読めちゃいました。
良子はひょんなことから技術を見込まれ、女子格闘大会「レディズ・バトル・アマゾネス」に出場するのですが、その最後の一戦がハラハラ。本作の最後の最後なのですが、八卦掌の女の子との戦いが熱を帯びましたね。あ、ちなみに良子は武式太極拳です。
どっちが勝つか。ストーリー的には良子が勝つとは思っていましたが、攻防がすごい。相手の女の子の目潰し、膀胱破壊、膝壊しの攻撃が、想像すると痛い、痛すぎる!
良子が勝ってくれて嬉しかったですし、最後(何回目だ)の師匠が相手の女の子の師匠・張本を気でぶっ飛ばしたところも爽快でした。
自分の武術の参考になることも多くて、楽しめましたね。
そうそう、良子の妄想癖もすごい。でもその妄想は自分のキャリアを明確に描いているということなので、高校生なのにしっかりしています。勉強もキャリアを実現するために的を絞っているし……やりおる。
努力家な良子の生き様というか、そういうところも参考になりました。努力すること、目標に向かってひたむきに進むことは大事ですね、うん。
武術をやっていなくてもカンフー(功夫)うんちくが満載で楽しませてくれるので、コメディチックなアクション小説を読みたい人におすすめです。
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