【鴨居玲 死を見つめる男】”暗い”は”魅力”!画家の57年間の生き様

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こんにちは、松波慶次です。

鴨居玲という画家の存在を知り、その絵に惚れ、彼のことをもっと知りたいと思い購入した1冊。

かっこいい人です。

以下ネタバレ注意です!

タイトル:鴨居玲 死を見つめる男
著者:長谷川智恵子

目次

内容

57歳で自死した画家・鴨居玲の生き様を、鴨居と親交深く、彼のことをよく知る日動画廊・代表取締役副社長の著者が綴った一冊。

鴨居の両親のこと、姉・羊子のこと、妻のこと、引っ越し好き、海外好き、お酒好き、よくモテたこと、不思議な魅力のことなど……鴨居という人間の人柄がわかる。

鴨居直筆の手紙や鴨居が描いた絵、デッサン、鴨居の写真なども収録されている。

感想

私が「鴨居玲」という画家の存在を知ったのは、テレビ番組「なんでも鑑定団」がきっかけでした。そこで「鴨居玲の作品だ」という絵画が鑑定にかけられていました。その絵画を見たときに、暗澹としつつも目が引き付けられる魅力があって、「あ、好きだ」とすぐさま虜に。

銀河万丈さんのナレーションで鴨居玲についての解説がされて、さまざまな絵画が紹介され、その絵を見るたびに「あぁ、やっぱ好きだ」ともっともっと虜になりました。しかも鴨居自身は57歳で自死して生涯を閉じている。暗くても印象に残り他者を引き付ける作風と、鴨居自身の人生。どちらも興味を惹かれて、鴨居について知りたくなって、この本に辿り着きました。

余談ですが、私はサルバドール・ダリの作品が好きです。抽象的で不思議な世界観の作風が面白くて好きで、「なんでも鑑定団」で鴨居玲という画家を知ったときには「あ! 私にとっての日本版のダリを見つけた!(日本の画家でも惹かれる好きな作風の人を見つけたという意味)」と嬉しくなりました。

もっと余談ですが、「なんでも鑑定団」で鑑定にかけられていた鴨居玲の絵画は本物でした。そこもびっくり! すごい! と興奮。

さて、この本には鴨居の性格や生き様がよくわかる文章だけでなく、鴨居の写真や直筆の手紙なども収録されています。

恥ずかしがり屋で、でもユーモアがあって、絵を描くのが好きで、苦悩しながら生きた生き方だけでなく、鴨居玲という男性の見た目もとてもかっこいいことがわかります。ダンディな感じ。おじさま。カウボーイ姿(写真収録)もよく似合っています。

自殺未遂は何度もあったようで、本当に亡くなってしまった最後の自殺も「本当は死ぬ気はなかった」のではないか、という点では、なんとも言えない気持ちになり、鴨居が描こうとしていた『最後の晩餐』も、ぜひ生きて、描いてほしかったと思います。鴨居玲の『最後の晩餐』、見てみたかったです。

鴨居が司馬遼太郎や浅田次郎と親交があったり、デヴィ夫人宅に行ったりなど、有名な人たちとの交流もあったことに驚きました。司馬遼太郎から追悼の言葉を送られる(原文収録)なんて、もうびっくり(私、司馬遼太郎大好きなんです)。

鴨居は芥川龍之介の作品も好きだったようで、『蜘蛛の糸』という絵も描いています(収録)。血の池地獄のようなどす黒い赤のなかで、天から降ろされる蜘蛛の糸を掴む男と群がる人々。色合いや情景が決して「気分が晴れやか」になるものではないのに、「美しい」と思ってしまいます。とても上手に(私がこんなこと言うのも何様だと怒られそうですが)蜘蛛の糸の世界を表しているなぁと、魅入ってしまいます(私も芥川龍之介作品大好きなんです)。

総合的に、鴨居のことをよく知ることができる1冊として楽しめましたが、強いていえば、思ったよりも鴨居が描いた絵画が収録されていなくて、そこは残念に思いました。生き様も知りたかったですが、絵ももっと見たいと思って購入したので、もう少し多く収録してあったらなお嬉しかったですね。

画家・鴨居玲について知りたい方は、ぜひ読んでみてください。

解説系の読書記録はこちら

私の著書一覧はこちら

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