こんにちは、松波慶次です。
どんだけ好きなんだと言われるかもしれませんが、今回読んだのも京極夏彦先生の本です(笑)
『ヒトでなし』をご紹介します。
以下ネタバレ注意です!
タイトル:ヒトでなし
著者:京極夏彦
あらすじ
尾田慎吾は、娘を亡くし、妻に「ヒトでなし」と詰られ、離婚。その後仕事も失い、浮浪者となっていた。
行く宛もなく歩いていると、死のうとしている女を見かける。どうでも良かった尾田は通り過ぎようとしたが、女は自殺を止められると思い喚き出す。
死ぬことを止めるどころか「死ね」と言い捨てた尾田。
この出会いがのちに予期せぬ展開を招くーー。
感想
率直な感想としては、「ヒトでなし」という言葉と、尾田と他の人物との論争がしつこいと感じました。
冒頭から登場した「ヒトでなし」という言葉。その後も頻発したので、そこまで頻発させんでも伝わるよ! ストーリー上問題ないよ! と思いました。
また、「ヒトでなし」であることに関係する、さまざまな論争も長くてくどい感じがしました。
人殺し、ヒトでなし、死にたきゃ死ね、どうでもいい……堂々巡りが、ね(作中でも「堂々巡りである」ことには登場人物が触れていましたが)。
殺人や殺人者に対しての感覚がズレていたことや、自分の娘を殺した男を前にした尾田の反応にも、違和感……共感できず……。
それが、「ヒトでなし」という一言で片付けられてしまいます。
私には刺さりませんでしたが、読む人によっては面白く読めるのでしょう。
ちなみに、こちらシリーズ作品らしいです。サブタイトルで「金剛界の章」と付いています。まだ続編は出ていないのかな?
どんなヒトでなしか読んでみたい! という方はぜひ読んでみてください。
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