こんにちは、松波慶次です。
小説投稿サイト「エブリスタ」に投稿していた短編コメディ小説「摩訶不思議戦国アドベンチャー」第13弾です。
竹中半兵衛は元気になるのかな?
※執筆時期は1、2くらい前
半兵衛元気になる
竹中半兵衛は、今日は具合が悪い。いや、今日も、と言った方がいいだろうか。
一人、床に伏していると、様々な思いが脳裏をよぎる。
(私は、周りの者たちからどう思われているだろうか?)
半兵衛今日も学校休みだって。
えー。あいついつも休んでんじゃん。
身体弱すぎじゃね?
学校来ても、いつも咳ばっかしてるし。ほんと、脆弱だよな。
(そんな会話が、聞こえてくる)
ありえない妄想に苛まれた結果、半兵衛の下した決断は……。
(よし、皆の前では、めちゃくちゃ元気な半兵衛になってやる!)
ーーー
「おぉ半兵衛。もう体調はいいのか?」
「秀吉様。もう十分元気でございます。チェケラッ!」
「ちぇ、ちぇけら?」
豊臣秀吉の呼びかけに、半兵衛は満面の笑みを浮かべながら右拳を握り、親指と小指だけ伸ばして手首を軽快に振る。
ーーー
「半兵衛殿、政(まつりごと)のことで相談が……」
「おっす秀長殿! 米の収穫高を確認してきましょう!」
「え、ちょっと待ってくだされっ」
半兵衛は、豊臣秀長の制止も聞かずに、村の田んぼを見るために走り去っていった。
ーーー
「たまには強い奴と刀を交えてみたいなー」
「小六殿、私が相手になりましょう!」
「え? 半兵衛が?」
蜂須賀小六のぼやきに、半兵衛は即座に反応し、刀を握った。結果は、ぼろ負けだった。
ーーー
半兵衛は、今日も具合が悪い。床に伏せ、止まらない咳に苦しんでいた。
(くそっ。調子に乗りすぎた!)
慣れないキャラ作り、突然の過度な運動で、半兵衛の体調不良はいつもより長く続いた。
完
あとがき
竹中半兵衛といえば、1564年、16人で稲葉山城乗っ取り事件が浮かびます。
軍師ってかっこいいですよね。
かっこいいけれど、私は半兵衛のように素晴らしい頭脳を持っていないので絶対に務まらない……。
まぁ、気持ち的には山県政景とか本多忠勝のような、勇猛果敢な武将でいたいですが(笑)