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【世にも奇妙な君物語】世にも奇妙な物語ファンは必読!?恐怖と笑いの世界

こんにちは、松波慶次です。
今回ご紹介するのは、『世にも奇妙な君物語』です。

パッと見、本家「世にも奇妙な物語」と思ってしまいますよね。著者の朝井リョウさんは、「世にも奇妙な物語」が大好きとのことです……。

以下ネタバレ注意です!

タイトル:世にも奇妙な君物語
著者:朝井リョウ

目次

あらすじ

奇妙な物語が5作、あなたを待ち受けています。

奇妙なシェアハウス。奇妙な法律と裁判。奇妙な保育士と保護者。奇妙なメディアライター。奇妙な主役オーディション……。

それぞれ別の世界、かと思いきや。

奇妙な繋がりを見せているのですーー。

感想

最初から中盤までは、「あぁ、こういう感じね。世にも奇妙~っぽい」と、ライトな感想。(もちろん作品世界を楽しんでおります)

4作目で、「あ、これ怖い。世にも奇妙~の中でもサスペンス系のやつ」と恐怖を抱き、5作目は「ふふっ。おもろ」と笑いが漏れる。

読み進むにつれ感情に変化をもたらす、とてもユニークな作品でした。

私は「世にも奇妙な物語」のファンです。現在のように「秋の特別編」などと特番枠で放送されるときには欠かさず観ますし、幼いときには通常放送だったのか再放送だったのか、もしくはビデオで借りて観たのか覚えていませんか、「特別編」以外の物語もたくさん観ました。

特殊能力、特殊世界の奇妙な話、サスペンス、ホラー系のゾッとする話、胸がほっこりするような感動話。

個人的に一番好きなジャンルはサスペンス、ホラー系のゾッとする話ですが、いずれの話も「奇妙」で、楽しんで観ています。

そして今作『世にも奇妙な君物語』も、とても楽しく読ませていただきました。なかでも、4作目『13.5文字しか集中して読めな』と5作目『脇役バトルロワイアル』が好きです。

『13.5文字しか集中して読めな』は、ネットニュースの見出しを13.5文字でつけ、自社メディア記事へのアクセス数を稼ぐ仕事にやりがいと情熱を注ぐ1児の母・香織が主人公。

息子の純粋さが怖かった! でも、私は疑っています。本当に純粋だったのか? ママの行動を非難するため、純粋さを装って演技したのではないか? 

こういう「不穏な余韻」があるところが、「世にも奇妙~」っぽくてまたいいですよね。

最終作の『脇役バトルロワイアル』は、前4作に出てきた脇役たちが、とある主役オーディションに臨む、という話です。

知った名前を見かけたときに「あれ?」と思ったのですが、なるほどそういうことか。中には名無しの脇役もいたのですが、「こういう脇役が多いんだよね~」と説明してくれるため、どの登場人物だったか分かります。

「話が繋がっていた」というだけでも面白いのに、この脇役たちの名前、現実の俳優・女優さんたちの名前をもじっている。そのくせ、映画「妖怪人間ベム」の北村一輝の話は映画名も俳優名もリアルで、エピソードも本当っぽい(映画未観賞です)からついつい笑いが漏れる漏れる。確かに、北村一輝さんは名脇役ですよね。

多彩に満ちた脇役あるあるにも、渡辺いっぺいさんがまんじゅうだけでなくちゃっかりお茶も手に持っていたことにも、「ふふっ」と笑ってばかりでした。

脇役がいてこそ主役が光る。物語が進む。脇役って、大事!笑

長々となりましたが、結論。

「世にも奇妙な物語」ファンにはぜひ手に取っていただきたいですね。同じくファンである私が、この作品をオススメします!

(……もっと「世にも奇妙な物語」の放送回数増えてほしいな)