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【at Home】家族の在り方とは|読んでいてほっとする短編集

こんにちは!松波慶次です。

こちらは、2019年9月24日の読書記録です。

本多孝好さんの「at Home」のご紹介をさせていただきます。

以下ネタバレ注意です!

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タイトル:at Home
著者:本多孝好

あらすじ

『at Home』は、4編からなる短編集です。

  • at Home・・・・・・血の繋がりのないバラバラな5人の家族。詐欺、窃盗、紙幣偽造で金を稼ぎ暮らしている。
  • 日曜日のヤドカリ・・・・・・子連れの女と結婚した男が主人公。ある日、子どもと自分を置いて妻に駆け落ちの疑惑が!
  • リバイバル・・・・・・ヤクザに頼まれ、外国人の女を妻にすることになった男。妊娠している女との奇妙な同居生活が始まった。
  • 共犯者たち・・・・・・やんちゃしていた妹の子どもを一時預かると、なんとその子どもの身体には痣が。まさか児童虐待!?

感想

まず、全体を通して家族の在り方が温かく描かれていました。読んでいてほっとするような、穏やかな気持ちになります。

もちろん、ドキドキするような展開もあり、どのように物語が進んでいくのかページを捲る手が止まりませんでした。

at Home

読み始めてすぐに「万引き家族」が浮かびました。家族設定、やっていることが似ていたので。

血が繋がっていても家族とは呼べない家庭がある。

血が繋がっていなくても家族と呼べる家庭もある。

ラストが胸を温かくします。

日曜日のヤドカリ

妻の連れ子と主人公の男の丁寧な会話が綺麗でした。

子どもには親が必要。子どもを不安にさせない。いつもそばにいるよと、常に愛情たっぷりに接してあげなければならない。

親子の在り方をしみじみと感じます。

リバイバル

ヤクザ絡みのちょっと怖い話かな?と思いきや、出てくるヤクザ、矢島さんがなかなかいい人で、安心して読めました。

途中、怖い展開もありましたが、結果オーライ。

言葉が通じなくても伝わるものはある。

共犯者たち

昔、家を出ていった親父が、かっこいい。虐待疑惑をかけられた娘のために、ふらっとしながら決めるところは決める。

家族じゃなくなっても、家族なんだな。