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【芥川龍之介選 英米怪異・幻想譚】芥川が選んだ海外小説のアンソロジー

こんにちは、松波慶次です。
今回ご紹介するのは、あの芥川龍之介が選んだ海外小説のアンソロジー『芥川龍之介選 英米怪異・幻想譚』です。

以下ネタバレ注意です!

タイトル:芥川龍之介選 英米怪異・幻想譚
編訳:澤西祐典・柴田元幸

あらすじ

洋書も好んでよく読んでいた芥川龍之介は、旧制高校の英語副読本として海外小説のアンソロジーを編集していた。

そのアンソロジーの中から厳選された20篇が新訳で収録されている。

収録作家……エドガー・アラン・ポー、オスカー・ワイルドなど

芥川龍之介自身が訳した作品も収録『春の心臓』、『アリス物語(抄本)』

感想

まず驚いたことが、芥川龍之介が洋書読みだったこと。私は英語が苦手なので、芥川龍之介が洋書を読んだことや訳したことを知り、尊敬する身としては「私も英語を読めるようになろう」などと考えたり(すぐに「いや、何か違うな」と思い直しました)。

芥川龍之介が選んだ海外小説のアンソロジーという、興味深かった本作。結論から言うと、収録された作品、どれも面白かったです。

『羅生門』『藪の中』など、面白い作品を生み出してきた芥川の選書ということもありますが、翻訳者もまた良かったのだと思います。(私は翻訳者に詳しくないですが、帯に「夢の豪華訳者陣が揃い踏み」とあったので、安心して読むことができました。もちろん、楽しく読めました)

収録されている作品の中には、芥川の創作活動に影響を与えたものもあります。それぞれの作品に入る前に編訳の澤西氏の解説があるので、それを読んでから作品を読むとより一層楽しめると思います。(作品のネタバレはないです)

個人的に特に印象に残ったのは次の5作です。

『月明かりの道』
『張りあう幽霊』
『白大隊』
『ウィチ通りはどこにあった』
『ささやかな忠義の行い』

『月明かりの道』は解説を読み衝撃を受け、内容を読んで納得。

『張りあう幽霊』は主人の住む屋敷に憑いた幽霊と同じ主人に憑いた幽霊が張りあう、ユニークな話。

『白大隊』は夫を戦争で失った妻たちが仇討ちをするため女兵となって入隊。敵の塹壕に突入する際死んだ夫たちが現れた場面で目頭が熱くなりました。

『ウィチ通りがどこにあった』はウィチ通りがどこにあったかで人々が揉め、死人が出たり人生を狂わされたりする話。ウィチ通りがあった場所を、いまだに疑っています(笑)

『ささやかな忠義の行い』は、人種差別等で問題になりえそうな話(解説でもそのような旨、書かれています。解説を読んだうえで読むことをお勧めします)。内容は胸糞悪いところもありましたが、面白かったです。

芥川自身が訳した『春の心臓』『アリス物語(抄)』については、「芥川龍之介が訳した作品を読んでるんだ……」と感慨深くなりました。

芥川龍之介が好き、海外作家の小説が好き、という方は、ぜひ読んでみてください。

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