こんにちは、松波慶次です。
ホラー×ショートストーリー『何を轢いたの?』の小説と朗読動画を載せています。
目次
あらすじ
暗い山道を自動車で走行中。
私は狸を轢いた、はずだったーー。
ホラー × ショートストーリー
小説『何を轢いたの?』
文字数:約340字
鬱蒼とした山の中。
墨汁をかけた白いキャンバスのように、真っ黒な世界を照らすのは、私の運転する車のヘッドライトのみ。
前方に現れたのは、狸だった。
軽い衝撃とともに、車ががくんとバウンドする。
バックミラーで後方を確認すると、魂の抜けた、小さな毛むくじゃらのモノが転がっていた。
私は、確かに狸を轢いた。
それなのに、あの日から私の夢に現れるのは、狸ではなく、三十代ほどの年齢の男。
男が、私の車の前方に飛び出してくる。ゆっくりと。
車に衝撃が走る。恐怖とも、驚愕ともいえない表情を浮かべながら、男が倒れる。赤い鮮血が、フロントガラスに飛び散る。
車がバウンドする。二回。
後方には、男の死体。ぴくりとも動かない。
あの日から、何度も。何度も何度も、同じ夢を見る。
私が轢いたのは、確かに、狸だった?
朗読動画『何を轢いたの?』
動画時間:約3分
あとがき
車を運転中、よく見かける動物が、鹿です。といっても、常日頃見てるわけじゃありません。
旅行とかドライブで山のほうへ行くと、いまのところ鹿の遭遇率が一番高い気がします。鹿が親子で道路をゆったりと横断し、こっちも対向車も鹿の横断を待つという、面白い状況にもなったことがあります。
熊とか危険な動物でなければ、運転中に動物に出会えると嬉しいです。かわいいし、癒される。ただ、道路をゆっくり横断されたり、道の真ん中にいられたりすると、「早く渡らないかな」「危ないからどいてくれないかな」と思いますけどね。
