こんにちは、松波慶次です。
今回ご紹介するのは、林真理子さんのエッセイ『愛すればこそ…』です。
以下ネタバレ注意です!
タイトル:愛すればこそ…
著者:林真理子
あらすじ
美味しいものが好きで、社内恋愛で結婚する編集者のイイクボ氏に恨み言を言って、地方公演で恥ずかしさを感じて、昔からの知り合いには変なエピソードばかり覚えられている……。
良い意味でお調子者でサッパリとした林真理子さんの人柄がわかる、エッセイ集。
感想
林真理子さんのお名前は知っていたけれど、作品を読むのは初めてでした。
こちらのエッセイ集、1988年が発行年ということで、聖子ちゃんの結婚とか、時事ネタに「昔」を感じたものの、現在三十歳の私でも楽しく読むことができました。
一話一話はとても短く、「今日はここまで」と区切りよく切り上げることはできるものの、林さんの軽快な文章とテンポに、「もうちょっと読もう」と思わされてしまいます(寝る前に読むと切り上げるタイミングが……)。
エッセイの内容もさることながら、面白かったのが秋元康氏の解説。秋元氏いわく、林さんは「アイドル」とのこと。それは、エッセイを読んで林さんの人柄や雰囲気を感じた私も、納得でした。
なんだか、輝いているんですよね。挿絵や写真があるわけじゃなく、文章からしか伝わってこないけど、文章だけでも、林さんの明るさというか、華やかさ、カリスマ性が分かってしまうというか。
ただの会社員から作家に。まさにシンデレラガール。強運はアイドルにとって必要不可欠なもの……秋元氏が林さんを絶賛していて、もともとの能力の高さだけでなく運も味方につけて成功したことは、いまだ「プロの小説家を目指し」ている私にとって羨ましくもあり……それでいて、「もっと頑張ろう」と思えたり。
うん、「もっと頑張ろう」だな。私も、編集者さんや同業界の人に美味しいお寿司屋さんとかフグ料理屋さんとかに連れて行ってもらいたい(笑)
最後は私の決意表明になってしまいましたが、『愛すればこそ…』は誰でも楽しめるエッセイ集ですので、ぜひ手に取ってみてください。(そして私の応援もぜひよろしくお願いします……!)